観劇感激

長塚京三さんの「僕の俳優修業」
これはたいせつにしている本のひとつです

 昨晩は新国立劇場 小劇場へ
「音のいない世界で」

味わってきました。
こちらは長塚圭史さん。

舞台が盆になっていたこと
レコードのような円盤をぐるっと囲むように
砂利がぐるっと敷いてあって
歩くとあの砂利のいい音が鳴り
とってもいいアクセントだったこと
家の窓のセロファン?の効果
美術も素晴らしくセンスが良くて

鳴くことをわすれた小鳥たちを埋める穴を掘るシーン
音がなくなると戦争の武器になるホルンやヴァイオリン

失って
取り戻し
ラストは
あの聴き慣れた旋律が…

わたしたちの生活の中にはたくさんの音が溢れている
音、という存在って興味深いとおもいました。
音が、だなんて人だからこその気持ちなのかもしれないけれど

音と音が重なってゆく限りない可能性
声も音であって、自分以外の人と関わり交わるように
合唱したりハーモニーできる

この作品は後からどんどん
じわじわきます。
今もじわじわ…きつづけている感覚です。

こどもとたのしむ作品を、とのことで
おとな料金の半分でこどもは観劇できるそうです。
わたしもこどもの頃、母ママコといっしょに観劇クラブみたいな会員に入っていて
観劇のたびにドキドキしたりこわかったり夢見たり様々な体感をしていたので
こんな企画は大賛成、地方公演もあるとのこと。
親子で味わえたら観劇後の会話もとびきり楽しいんでしょう。
こども向け、といって”こども向け”にしてある作品では決してなく、
おとなもこどもも線引きなく、今あるそのまんまの自分で味わうのが
きっと愉しい作品だと個人的な想いでいます。
やはりいいお芝居はいい!観るのも出演するのもやみつきになります。


2013年01月19日