そうだった、
先日
101年目のロバートキャパ 誰もがボブに憧れた*
をあじわいに、東京都写真美術館へ行った。
わたしのロバートキャパとの出会いは
写真家として、彼の写した写真を見た、のが最初ではない
また別の人物、しかも日本人、
その人物のことが書かれたノンフィクションを読んだ時、
本の中、である。
数年前に、キャンティ物語*を読んだとき。
タイトルで察しのつくように、1960年開店のイタリア料理店、キャンティの秘話が綴られているのだけれど
読み終えた感想としては、キャンティという店、というよりも
オーナー、川添浩史さんが駆け抜ける人生を300ページほどに凝縮させた…
もしくは歴史群像劇を見ているような…そこにキャンティがあるのだと感じた。
その川添さんの人生で、21歳の時に映画の勉強をしようと彼がパリに渡った時に(数日で退学したらしいが)
パリに居た芸術家たち、何人もと出会う。そのうちのひとりがロバートキャパだった。
当時のキャパは貧乏でカメラを質に入れて生活費にしていて、”他人からカメラを借りては写真を撮っていた”とか。
そんなキャパに川添さんがご飯を奢ってあげたり…
これがわたしのロバートキャパとの出会いだった。
展覧会が催されている、生誕「101年目のロバートキャパ」、没後60年の今、
わたしはようやく、彼のことをほんの、ほんのほんのすこし知ることができたかもしれない。
キャパが生きた1913年から1954年、
つまり20世紀、広範囲にわたる戦争が勃発した時代
彼は5つの戦争を撮影した。
戦地に赴き、彼はなにを見てなにを写したか
死と隣り合わせの極限状態なかで彼が写したものに
わたしたちは報道、として
人間、戦争、の恐怖を知ることができ、
同時に人間、平和、の無限の素晴らしさを、
キャパという人間を通して、写されたものから、わたしたちは知ることができる。
そしてキャパとはどんな人間なのか、もっと知りたくなる。
そんな展覧会だった。
キャパの著書、ちょっとピンぼけ Sligtly out of Focus*も読んでみよう。
沢木耕太郎さんも、キャパの十字架*を出しているんだ!これも読む。