映画で であう。

 

「うつろいの標本箱」

のこと。

いまだに、じわりじわり、と上映が続いているのです。

紙に向かうペン先が記憶するように、

キーボードの四角いHやYやOさえも、

「標本箱」と文字になることをもしかして自覚しているんじゃないかと思うくらいに

こちらのBlogでも昨年の7月 *  から、

しきりに「うつろいの標本箱」と何度もお伝えしております。

そんな作品があるんだ、と、こちらでも知り、観とどけてくださった方も

たくさんいらっしゃいます。そのお一人、おひとりに、感謝いたしております。

 

撮影したのが3年前のことになるので、もう当時の私の役の感情や身体は、

完成形を観ることでしか、正直、私からは遠ざかっているのですが、

出演者、ということだけでなく、

「うつろいの標本箱」という作品の観客、として映画館で観れることができる今にも、

かけがえのない歓びがあります。

 

 

映画を映画館で観る、とは、本当に大きなことだと思います。

映画館に足をお運びいただき、

スクリーンから映画がスタートすれば

お客様の貴重なお時間、気力、体力、ハート…

携帯の電源をオフにして、映画の時間に費やしていただく。

それはものすごいことだとつくづく思います。

チケット代、作品の数時間、そのために調整してくださる一日の始まりと、

その前後のご移動のお時間も含め、

それはお客様の生活の一部をいただいていることにもなると思います。

それほど!大きなこと、です!(有り難うございます)

 

もう本当に、ほんとうに、

作品づくりに携わる身としましては、映画を観た後に、

どこかのシーンや言葉や景色をふっと思い出されることがあったり、

何かの瞬間とシンクロニシティする時、

身体のどこかに、じんわりとあたたかい彩りを、灯火を、ぽおぅっ  と

ともせるようなエネルギーをもちゃんと持つ作品、であると信じ、

作品に責任を持ちたいです。

作品づくりに懸け、わたし自身も存在としてそう在れるようにいきたいのです。

スクリーンから発したものを、あなた様に受け取っていただき、

この世に生きるお互いが、互いに己の日々の中で、ひたむきに熱を帯びられたら。

 

映画館に足を運んで良かった、と作品との出会いを喜んでいただけるように。

どうか、映画館のスクリーンで

これからもお逢いできますように。

 

名古屋は今週末8/26から一週間限定で公開です!

シネマスコーレにて、お逢いしましょう。

 

映画「うつろいの標本箱」鶴岡慧子監督 作品

渋谷、八王子、長野県上田、伊勢、大阪、埼玉、静岡の次は、

名古屋シネマスコーレ *  へ参ります。

8/26(土)〜9/1(金)まで一週間限定

連日 12:45〜14:25

初日8/26は舞台挨拶がございます。

登壇者

鶴岡慧子 監督・小川ゲンさん・赤染萌さん・大森勇一さん・橋本致里さん・i l l y さん

岡明子

 

心より、お待ち申し上げます。

 

 


2017年08月22日