べつに大した事ではないが理由(わけ)あって、
梶井基次郎の「檸檬」が頭から離れない日々を過ごしている。
そうこうしているうちに
我が家のベランダ農園にて育てている檸檬の植木に
あらたな実が生っているのを発見した!
数年前にこの檸檬の植木を買った。
もうすぐ食べられるであろうぐらいに実った檸檬がひとつ
重そうにぶら下がっているものを買ったので、それを食べてしまってからは
もう実は生らないのではないかって思っていたくらい。
新たに実がなったのは初めて。
感動(どっちかっていうと感激)はおおきい。
(鉢は大きめのものに植え替えている。)
下記の写真で、左側の鉢にローズマリーと植えてあるものが檸檬。
どんなふうに新たに実が生りはじめたかって
ぷっくりと濃い緑色のまるっこいのが先端にちょこん。
写真だと大きめに見える気がするが
それはおヘソくらいのサイズ!
ちいさなどんぐりみたい。
そんな朝を迎え、またも私の頭の中の「檸檬」をつよくなぞることになり
午後ワークショップに行ったら、「レモン哀歌」の朗読をすることになり
またも檸檬にレモンで上書きとは。
檸檬とかレモンづいている……
こっちの「レモン」の方は、智恵子抄の中ので
帰宅して久しぶりに奥の奥の方、本棚に手をつっこんで
智恵子ががりりと噛んだレモンを、家でもはらはら読み返してみた。
演出家の方が、恋い焦がれたりすると胸あたりが「ちりちり」するかんじ、
とおっしゃっていた。響きから想像したら
ちりちり、って音いいなあと思った。
わたしはどっちかって、ぢりぢり、の方かもしれなかったから
ちりちり、って音は新鮮であった。
檸檬づくのはどこまで。
2013年06月23日